上田にできた小劇場 「犀の角」
前にも書きましたが、
僕は大学時代、ずっと演劇を勉強していました。
近畿大学の舞台芸術専攻という学校の授業としてやっていたので、
劇団に入っている、というほどのものではないですし、
将来、俳優や劇作家を目指そうという訳ではなかったんですけどね。
しかし、そんな少し変わったキャンパスライフを送ったおかげで(せいで?)、
今でも劇場や演劇に多少の興味を持つようになりました。
以前上田市にある大きな劇場として、「信州国際音楽村」と「サントミューゼ」を紹介いたしましたが、今回はもっと身近な小劇場。
上田市中心街にある、海野町商店街にオープンした、
「犀の角」のご紹介をさせていただきます。
上田市街でも観光客などの人通りが多い海野町商店街。
飲食店や雑貨屋に交じって、結構分かりやすく構えています。
僕のイメージの小劇場って、裏通りやビルの地下、狭く機材の搬入もしづらいフロアにあるイメージだったので、こんな明るくお洒落な感じの建物なのは驚きました。
中は結構開放感があり、袖にあるキッチンスペース、商店街に面した大きな窓が、
ロハスで、かなり明るい印象を与えます。
劇場は照明の関係で、割と暗い場所のイメージがあるのですが、ちゃんと遮光すれば問題ないですからね。
今後、ゲストハウスも併設する予定だそうで、遠方からの出演者、お客様にもうれしい施設となっていくでしょう。
「第0回うえだ街中演劇祭」 「走れメロス」を見て
その犀の角で演劇を観賞してきました。
実はこのイベントは、先週の日曜日に終了してしまっています。
9月17日(日)~10月16日(日)の期間中、毎週異なる芝居を行うという企画でした。
僕もこの企画を知ったのが先週の水曜日だったので、
結果、最終日の芝居である、百景社さまの「走れメロス」を観賞することにしました。
内容は――ネタバレはしてはいけませんので、詳しくは書きませんが――太宰治の走れメロスです。
といっても、一人芝居ですので、登場人物はみんな一人で演じます。
メロス、セリヌンティウス、王ディオニス、山賊とか他いっぱい。
忙しく、とにかく駆け回っている芝居でした。
比喩表現ではありません。
とにかく駆け回ります。
途中で劇場を飛び出し、商店街を駆け回ります。
メロスの衣装はギリシャ人みたいな恰好です。
商店街を駆け回ります。
最後メロスは裸になります。
商店街を駆け回ります。
劇場の窓から、メロスの走っている姿が見れるようになっているのですが、
先ほども言った通り、海野町商店街は観光客も含め人通りがいいんです。
道行く人々は二度見するか、それとも関わらないよう目を背けるか、向かいの商店の人がこっちを覗いたり、小さな女の子が目を丸くしていたり。
通行人が本当にいいタイミングで現れるんですよ。
(ちゃんと商店街の許可を取っていたそうです)
いかついことやるなぁー、と素直に関心しました。
かなり度胸いることですもんね。
今度、演劇やってる友達に教えてやろうと思います。
地方都市で演劇をつくること (シンポジウム)
走れメロスを観賞した後、その演出家さんも含めましてシンポジウムが行われました。
パネラーの方々は、それぞれ演劇や芸術方面でいろんな活動をなされている人たちです。
それぞれの演劇の手法、考え方、アイデア。
それをどのようにして地域という小さな場所に落とし込めるか。
個人的には、「地域内の各所で芝居の一部分を行っていき、ロケめぐりのように、出演者とお客さんが町を巡りながら芝居を見る」というのが、非常に魅力的に感じました。
つまり映画のように、喧嘩のシーンは河川敷に移動して、愛の告白シーンは大きな木の下で、稲刈りのシーンは田んぼで行ったりするわけです。
中々、面白い企画だと思いませんか?
これを観光地巡りに合わせると、一つのツアーになりそうですもんね。
大変参考になる、創作意欲がビンビン刺激されたシンポジウムでした。
今回の「犀の角」は上田市中心街。
つまり丸子担当である僕の管轄ではありません。
しかし、演劇を一度は志した者として、地元の劇団、劇場は応援したいのです。
仕事かプライベートか、どっちの方でお付き合いしていくかは分かりませんが、
今後も、ぜひとも面白いものを提供し提供される関係でありたいですね!
では。
同時進行で、鹿教湯の風景写真をUPしております。
興味がございましたら、こちらもご覧ください。
marukochikiokoshi.hatenablog.com
お知らせ 写真用ブログを開設しました!
毎度、読んでいただいている皆様。
また、今日初めて来ていただいたという皆様。
本当にありがとうございます。
毎週ペースで更新させていただいているこのブログも、結構購読数が増えてきまして、日々、携帯アプリのアクセスページで一喜一憂する毎日。
日中、外でも公共施設でも、携帯見てにやにやしているんですから、ちょっと変な人でしょう。
でも、うれしい事には変わりない。
皆様が読んでくれているということが、仕事への何よりの励みでございます!
さて、ここでちょっと新しい試みをすることにいたしました。
丸子、鹿教湯は山の中。
季節の移り変わりが楽しい地域です。
しかし、毎度毎度、風景ばかりをブログにあげていくと、僕の語彙力が足らなくなる気もする。 (例、なんと素晴らしく美しいでっかくすごい緑の山だ!)
なので!
別ブログに季節の写真だけをUPしていくことにしました!
marukochikiokoshi.hatenablog.com
このブログは季節の移り変わりが分かるよう、なるべくコンスタントにUPしていく予定でございます。
もちろん、こっちのブログも引き続き更新させていただきます。
どこまで読んでいただいている方々に、喜んでもらえるか。興味を持っていただけるか。
僕の一番楽しい仕事ですからね!
小さい秋、なのかな。
イベントラッシュで土日祝とフルタイム出勤の後。
今日はもう休むかなーとか考えて、朝ゆっくり起きましたが、
友達のLINEで一言。
「お前、NHKに出てたぞ」
(NHKニュースの期間切れで動画消えちゃいました。申し訳ないです)
うわーーーーーー!!!!!!!
ホンマや!!
(松茸鍋は販売30分以上前からこの列!)
『食・浴の秋祭り』、地元の人が言うには記録的な大盛況だったとか。
途中で駐車場が満杯になって、国道が結構混雑していたらしいです。
これも真田丸効果なのか、ってことは来年どうなるんだろう?
まあ、来年は来年の僕に任せましょう。
もし興味がございましたら、来年参加してくださいね!
さて、鹿教湯はいよいよ寒くなってきました。
朝は布団から出たくありませんし、本格的な暖房器具を早めに買わなければと思いAMAZONを眺めたり。
関西にいたころの冬物の服を前倒しに使用することになりまして、ダウンジャケットやコートの出番が迫ってきています。
しかし、僕がこんな弱音をこぼすと、
「いやいや、この程度で参ってたらダメだよ」
と言って、笑い飛ばされて。というかその人、普通に半袖なんだけど……。
……。
……。
いや、もう秋っすよ!
普通に風邪ひきますよ!
というか、その人だけじゃなく、ここら辺の人は、まだまだ薄着の方が多くて驚きます。
というかちょっとビビッています。
今後、この人たちが厚着する時、僕はいったいどんな服を着ているのだろう?
しかし、寒くなるにつれて楽しみも増えていきますね。
料理は自然と温かいものが主流になっていき、家に帰った時のなんか力の抜ける感じに染み渡ります。
また、鹿教湯温泉は少し湯が熱めの温泉なので、風呂から出た後に体がぽかぽかと長続きします。夏だと少し熱を冷まさなければ、また汗っかいちゃいますもんね。
風呂上りの体が温かいまま、居酒屋に向かってお酒飲んで、家までゆっくり歩いて帰ります。ついでにコインランドリーに入れておいた洗濯物でも回収していきましょう。
こんな風に、ゆったり生きたいですね。
毎日ではなく、時々でいいですから。
では。
秋だ! 山だ! 松茸だ! ~食浴の秋祭り~
松茸、打ち取ったりーー!
はい。
鹿教湯では現在、絶賛、きのこシーズンです。
上田市は長野県内でも有数の松茸の産地です。
ここ鹿教湯でも山に登れば、なかなか見つかりませんが、何本かは手に入れることができました。
きのこ山は夏ごろに競売にかけられ、数十万で競り落とされます。
その頃は、今後雨がどれだけ降る、気温がどれだけ下がるなどきのこが育つ条件が分かりませんので、完全に先物買い状態ですね。
きっと名人はそこら辺のところが分かっているんでしょう。
そのため、絶対に勝手に入ってはいけません。
(写真内のオレンジ色っぽいのは食べれるきのこ)
僕は今回、知り合いの方の山にご一緒させていただきました。
ほぼ垂直じゃん! という山道をよじ登り、ぬかるみに足を取られたり、木の枝に頭をぶつけながらの収穫作業。
あ、思い出した。
これモンスターハンターだわ。
松茸以外にも、食べれるきのこをついでに採っておきます。
(写真はアミタケとニンギョウダケ。前にも書きましたが、見知らぬきのこは絶対に触らない! 採らない! 食べない!)
素人のきのこ狩りは、毒きのこの危険がありますので、持って帰るのは簡単に判別できるものだけです。今回はニンギョウダケとアミタケがそれぞれ15、6本ずつ。
松茸は大小合わせて4本といったところでした。
今年は比較的、松茸の本数は少ないとのこと。
夏から秋にかけての台風が影響しているのでしょうか?
さて、早速調理していきましょう。
松茸は香りを逃がさないよう、あまりきれいには洗えません。
他のきのこは、味は松茸と比べるまでもありませんが、量が多いため調理の幅が広がります。
(松茸はアルミでバター焼きに。バター無いからマーガリンで)
(きのこづくし定食。それぞれに味の個性が違います)
安月給のくせに、過分なほど秋の味覚を楽しませてもらっております。
地元民ならではの楽しみですが、ここで観光客の方に朗報です!
この10月、鹿教湯でその松茸に関係したイベントが待っております!
食浴の秋祭り 10月10日(月・祝) 開催!
開催時間:10時~14時
場所:鹿教湯交流センター
鹿教湯にて、朝の10時から開催される秋祭り。
松茸を中心として、様々な催しが行われます。
食欲の「欲」の字が、鹿教湯温泉を表す「浴」なのがちょっとしたポイントですね。
千人分の松茸汁を一気に作り上げるという「千人鍋」
地元で採れた松茸を競り落とす、「松茸オークション」
その他、ステージではコンサートが行われ、キノコ以外にも屋台が立ち並びます。
昼間だけの開催になりますので、お腹を空かせて行きましょう。
上田の秋の味覚を堪能できる、この秋祭り。
もしご旅行の予定がございましたら、ぜひともお越しください!
ちなみに僕は、またもやステージ担当です。
鹿教湯フェスで結構こりたんだけどなぁー。
引っ越し3か月で考える、上田・鹿教湯おもてなしツアー。(後編)
2日目 13:00~14:00 上田城真田茶屋
ついに来ました『上田城』。
ドラマ『真田丸』では中心となっていたこの上田で、印象的な戦シーンが多かったこの上田城。
ついに物語の中心は大阪へ移り、真田信繁(幸村)と徳川家康という二人が嵐の中心となって、戦国時代の最終局面に入っていきます。
印象的なキャラクターが続々と退場していく中、最後の大阪での戦い、目が離せませんね! 個人的には一番最初の武田勝頼(平岳大)の死にざまが一番印象的です。
(写真 上田城公式サイトより)
さて、その上田城。
現在残っているのは写真に写っている、上田城 南櫓・北櫓・東虎口櫓門といくつかの史跡くらい。松本城のようにどでかい天守がありませんので、一見地味に感じますが、自然の多い公園や神社と、のんびり歩くにはなかなか気持ちの良いところではあります。
歴史や、細かい内容を挙げだすときりがありませんので、今回は割愛させていただきますが、上田を代表するシンボルとして。
また、今年は真田丸の舞台として、多くの方が訪れる人気スポットとなっています。
さっそく上田城を探索しようか、と思ったのですが時間的にはお昼時。
さすがに何か食べないと体が持ちません。
ってなわけで、
(写真 上田城公式サイトより)
こちらの露店が上田城真田茶屋でございます。
大きなお城には割とある、露店群ですが上田城には今年の4月にできたばかりでございます。といっても予定では12月までの運営なんですが。
ここでは信州上田の味にこだわり、地元の特産品を中心に販売をしています。そのため、手軽に信州の味を楽しめるのが良いところ。
父と母は信州名物の「おやき」「五平餅」、上田特産「おいだれ焼き鳥」と、ちょっと安めで昼食をすますことができました。
(写真 上田城公式サイトより)
(写真 上田城公式サイトより)
2日目 14:00~15:00 信州信州上田真田丸 大河ドラマ館
今年の目玉とも呼べる施設です。
その開催期間は大河が終わるころの2017年1月15日までと、徹底して大河人気を後押し(便乗)する施設です。
(写真 上田城公式サイトより)
残念ながら館内はほとんど写真が撮れませんが、真田丸に使われた衣装、小道具が並び、歴史的な知識も含め、どのような方法でドラマが撮られたかという部分も勉強できるのが面白いところ。
最後の通路に並ぶ、豪華キャストのサインの数々は、それぞれ役者さんの個性やドラマへの意気込みを感じられます。
今年一年のみの真田丸。
せっかくの機会に、限定商品にお土産はいかがでしょうか?
2日目 14:00~14:30 上田城内
あの門を含め、左右の櫓の中に入ることは可能です。
内容は資料展示が主で、そんなに広くありませんので30分以下で一周できると思います。
見どころは、第1次上田合戦、第2次上田合戦の内容をシミュレーションで見ることができるところでしょうか。
言葉だけでは分からない詳しい軍隊の動きを、地形も含めて、分かりやすく学ぶことができます。
2日目 14:30~15:30 上田市内
明日帰ることを考えれば、そろそろ土産でも買っておきたいところ。
上田市ではあらゆるところに観光名所があり、土産や特産品が買えるので、街歩きがてら探してみるのもよいかもしれません。
今回は父、母も結構くたびれていましたので、1時間ほど駅に向かって歩くくらいでした。
その中で、母がぜひとも行きたいと言っていた土産屋さんがあります。
(みすず飴本舗 公式サイトより)
このクラシックな建物。
一見昔の銀行のようにも見えますが、こちらはみすず飴というフルーツを原材料とした飴を販売している、お菓子屋さんなんですね。
創業1924年という老舗菓子店であり、建物は国指定登録有形文化財に認定されている、上田を代表する観光スポットの一つなんです。
(みすず飴本舗 公式サイトより)
内装も外観に負けずクラシックな雰囲気が漂う店内。
こんな空間でお土産を選んでいると、なんとも大正時代にタイムスリップした感覚に陥りますね。立派な口髭があるとなお良いかもしれません。
と、馬鹿なことを言ってないで、
個人的にこのお店でのお勧めは、四季折々のフルーツ・野菜から作られたジャムです。
そのラインナップはかなりのもので、信州長野の代名詞であるリンゴやブドウをはじめ、食用ほおずき、かりん、ルバーブなど、今まで食べたことのない品も数多く並びます。
ジャムは試食ができますので、細やかな味の違い、一度も食べたことのない食品をきちんと確かめることができます。
パンに合う、ヨーグルトに合う、お菓子に合う。
それぞれを見極めて、たくさん買って帰りましょう!
2日目 19:00~21:00 鹿教湯 わんだーれ
最後の夜ということで、両親とお酒を飲むことにしました。
場所は、鹿教湯で唯一深夜まで開いている酒処、『わんだーれ』さん。
こちらのマスターには、私生活も含めて、かなりお世話になっておりまして、両親には一度紹介しておきたいと思っていたのです。
といっても、両親はその前に旅館でたらふく食事を済ませたあとなんですけどね。
(2日目に両親が泊まった、このいづみや旅館。有名人がいらっしゃることもある旅館です)
仕方がないので、今日はお酒だけにしましょう。
マスターにお願いして、あらかじめ買っておいた、ワインの栓を抜きます。
話すことは多く、今日案内した施設をどう利用するか、どう広告するかなど、僕の仕事についてのアドバイスも含めて楽しく酒を飲みました。
考えてみれば、両親と3人でお酒を飲むことは一度もなく、また旅行も10年以上も一緒にしていなかったので、僕個人は恐ろしく貴重な体験をしていたことになります。
ありがたくも、「案内してくれてありがとう」と両親は言ってくれるのですが、
忙しい中、そして体の調子が決して万全というわけでないのに、わざわざ長野の僕のところまで来てくれるというのは、僕のほうこそ感謝しかありません。
親孝行について、考えさせられる旅でした。
3日目 10:00~12:00 あさつゆ~生島足島神社
最終日。
といっても時間的には観光する間もなく、帰るくらいしかできません。
鹿教湯は立地的に、上田駅と松本駅のちょうど真ん中に位置しています。
そのため、車を使って松本へ行けば、上田から電車に乗るより、1時間以上早く大阪に着くことができ、料金も減らせます。
そのため、松本へ車で送っていくことにしました。
(ちなみに、上田ー鹿教湯ー松本間で、高速バスが走っています。本数が少ないので、事前のチェックは必須です)
と、その前にちょっと寄り道をしていきましょう。
まあ、寄り道といっても松本から完全に逆方面なんですけどね。
ここは上田市丸子の直売所である『あさつゆ』です。
丸子地域の野菜・果物に加工品、民芸品が並びます。
農家さんからの直売ですので、値段は安く、非常に種類も豊富です。
この時期はキノコの季節でしたので、毒キノコの注意喚起も行われていました。
キノコだけは間違っても、勝手に触らず、採らず、食わずに!
普通に死にますよ。いや本当に。
生ものなので最終日に来て、安い野菜と果物をお土産にしましょう。
帰りの電車のお菓子にもちょうどいいですね!
そこから車で20分程。
有料トンネルを抜けて、向かった先が『生島足島神社』です。
詳しいことは公式HPを見ていただきたく思います。
というか、僕は由緒とか歴史とかを知らんのです。
朱色の建物が非常に美しく、周りの巨大な池と合わさり幻想的で居心地の良い空間を作り出しています。
真田信幸由来の神社もあり、歴史ファンならば訪れる価値のある神社といえるでしょう。また、近くには小さな直売所もあり、ついでに農作物を買って帰ることもできます。
のんびり歩くにはちょうどいい場所といえるでしょう。
3日目 12:00~14:30 松本へ
鹿教湯で最大の酒店サカエ屋にて、土産のワインとジュースを購入して、松本へ。
アップダウンの激しい山道を、軽自動車で走るのはかなりの負担。
後ろのトラックにあおられつつも、安全運転だけ気を付けて1時間程度で松本につきました。
有名な松本城を代表として、非常に観光スポットの多い松本。
さらには長野の中で最高レベルの都会でもあります。
残念ながら今回は時間と体力がありませんでしたので、通り過ぎるだけになりました。
急ぎ足で昼食に信州そばを食べ、駅内で土産を買った後、ワイドビューしなのに乗って、両親は帰っていきました。
思えばあっという間で、どこまで喜んでもらえたか分かりませんが、
限られた時間の中で、結構バラエティ豊かな場所を見せられたと思っています。
今回は両親という、僕にとって低いハードルでしたが、
こういった経験を観光振興に生かしていくのが僕の仕事。
そして、何度も言いますが、はるばる長野まで来ていただいた両親に感謝したいと思います。
こんな感じの上田旅行。
読んでいただいた方には、良ければ参考にしてもらえると幸いです。
では。
引っ越し3か月で考える、上田・鹿教湯おもてなしツアー。(前編)
私事ではございますが、僕の両親が我が町、鹿教湯に訪れました。
新大阪から名古屋駅まで新幹線。
(名古屋駅で駅弁、お菓子を買うこと! ワイドビューしなのには車内販売がないし、片道3時間はあるぞ!)
(出典:JR東海 http://railway.jr-central.co.jp/train/express/detail_02_01/index.html)
長野の善光寺を見て、上田までまた新幹線で来たそうです。
次の日からは、上田を中心に観光したいとのことですが、
うーん。
実際何を見せたらよいものか?
住んでいる人間と、外から来た人間の価値観は違うものだという。
普通に観光地を案内するだけで良いだろうか?
と悩んで、考え、企んで、
結局、観光地の中でも僕がお勧めする場所。
そして、上田、鹿教湯の中で僕が好きな場所をピックアップして案内することにしました。
今度、上田に来たい! という方は小耳にはさむくらいで聞いていただけると幸いです。
1日目 17:00~夜まで
1日目といっても、上田駅から宿泊先の鹿教湯までの送り迎えです。
本来はバスを利用して50分ほどかかるのですが、
地元に親族、知人がいると車で案内できるので楽ちんです。
途中に、僕の運転へクレームが入りつつ、まずは地元のスーパーに入りました。
僕は遠くへ旅行するときには、必ず、その地元のスーパーを見ます。
自分の住んでいる場所とは違うメーカーの商品が並んでおり、
さらに、土産屋では少し高い商品が、地元価格で! なんてこともあります。
その地域の人が普段買うもの、ソウルフードはこういう場所にあるんです。
まあ今回寄ったのは、家の卵が切れていたからなんですけどね。
買ってる間、両親はぶらぶらとスーパー内を眺めていました。
そして、上田から鹿教湯まで車で40分。
スーパーに寄ったので、合わせて1時間とちょっと。
すでにあたりは暗く、両親にはさっさと旅館にチェックインしてもらうことにしました。
料金も比較的安価で、温泉、料理も良い。
市の経営ですので、旅館として鹿教湯全体の基準とするならちょうどいいのかもしれません。
明日の段取りを少しだけ相談し、僕も家に帰りました。
2日目 8:00~11:00 鹿教湯探索
昨日は雨。
そして今日は朝から曇り空。
しかし、山の鹿教湯にとってはそれもまた魅力の一部となります。
苔むした岩が冷たい空気を出し、深呼吸が気持ちがいいー!
鹿教湯はアップダウンの厳しい道が多いですが、酸素の多い道なので、
そこまでバテないとの話も聞きます。
だからこそ、リハビリにはちょうど良いんでしょうね。
足の悪い父も、まだまだ余裕があるようでした。
1時間ほど歩いたら、少し休憩。
朝のコーヒータイムと洒落込みましょう。
鹿教湯のオリジナルブレンドが楽しめる、「おきな菓子舗」。
本格的な器具を使って作られるコーヒーは、
紅茶派の僕も揺らいでしまうほど。
そして疲れも吹き飛ぶ!
3種のオリジナルブレンドに他にも商品がございます。
2日目 11:00~13:00 信州国際音楽村とサントミューゼ
実は僕、大学時代は演劇を勉強していました。
今は全くと言っていいほど芝居に関係していませんが、当時は一心不乱にうちこみ、
やはり今でも、劇場に入るとわくわくします。
そんな理由で、僕が上田で見つけた素晴らしいハコ(劇場)がこの二つ。
信州国際音楽村は鹿教湯から上田に向かう道のはずれにあります。
少し急な坂を上って見晴らしのいい丘の上へ。
堂々の絶景!
パノラマでお見せできないのが残念です。
しかしこれは、実際に見ていただかないと実感が湧かないかもしれません。
先ほども申しましたが、ここはかなり高い丘の上に位置しており、
このホールは坂を背に作られております。
そのため、上田から東御の町を見渡せるパノラマが背景にあるのです。
そして、東御の先には高い山々が連なる。
(絵心がなくて申し訳ありません)
上の図のように上田と東御を眺める形になります。
そのため、遠近感が狂い、東御がまるで眼前に倒れてくるように見えるのです。
これはちょっとドキドキする眺めです。
また、屋内ホールも用意してあり、木造のホールは音をやさしく反響させるため、
プロの音楽家も認める素晴らしいものだそうです。
宿泊施設も用意しており、一度こんな劇場で演劇公演をしてみたいものです。
両親も、こんな施設が有名になっていないのはもったいないと絶賛していただき、
周囲にある様々な花畑も、季節ごと楽しめると意見をもらいました。
そして車を走らせ、上田市の中心街にある市内最大の劇場、サントミューゼへ。
(サントミューゼ公式サイトより https://www.santomyuze.com/theater-hall/)
客席数1530席を誇る大ホールから、演技、音楽の練習に使える大スタジオ、
さらに上の見取り図を見ていただければわかるように、
庭を囲むようにして、小スタジオが並んでいます。
カーテンを開けていれば、庭からは丸見えであり、
運が良ければ、演劇、ダンス、楽器演奏など、様々なアーティストの練習風景がのぞけます。
こういった地元民でも気軽に使用できるものから、超有名アーティストの公演などが行われる場所でもあり、それらが活動していることが外からでも一目でわかる構造が、実にユニークだと感じます。
さて、ついに上田城へ向かおうと言いたいところなのですが、
少々文章が長くなってしまいました。
正直現在の状況では僕の趣味の中で両親が喜ぶ場所を選んでいましたので、次はもう少しメジャーなところに向かいます。
両親が喜ぶスポットというのは、価値観、身体能力や好奇心など様々な部分で異なります。
もちろん上田はお勧めいたしますが、このブログを読んでいただいた方も、
自分の両親はどういった場所が好きなのか考えてみると、改めて地元の良い場所が見つかるかもしれません。
では、また!
映画『真田十勇士』と上田
『君の名は』ブームが止まりませんね。
もはやブログもこの単語を入れればHIT数が伸びるようになってますもの。
まあ商品やサービスに、何でもかんでも「真田丸」「幸村」「十勇士」ってつけてる上田市も人のこと言えません。
僕もできることなら映画の批評でものんびり書きたいもんです。
批評って苦手なんですけどね。
映画 真田十勇士
監督:堤幸彦
とか言っときながら批評かよ!
っと思った方、大丈夫です。今回は映画の内容に触れません。
さて。チラシを見ればお気づきかもしれませんが、
このブログを書いている時、この「真田十勇士」はまだ公開しておりません。
ならばなぜ、僕がすでにこの映画の内容を知っているか?
はい、簡単ですね。
実は先日、TOHOシネマズ上田にてこの映画の舞台挨拶がありました!
試写会にいらっしゃいましたのは、監督の堤幸彦さんと、ヒロインの大島優子さん。
上田市は真田の里。
つまり十勇士も上田の宣伝材料なのです。(ちょっとこじつけじゃね?)
僕は昔、兵庫のTOHOシネマズでバイトをしていたことがありましたが、
こうやって、市が直接映画館に関わることはありませんでしたので、
ちょっと驚きです。
また、映画に詳しい方ならばお気づきかもしれませんが、
この「真田十勇士」。配給は「松竹」と「日活」でございます。
TOHOシネマズの系列はもちろん「東宝」。
さて、お分かりいただけましたでしょうか?
なんと今回、系列が違うにもかかわらず、真田ゆかりの地ということで上田唯一の映画館であるTOHOシネマズ上田が利用されたのです!
これは結構珍しいことなんですよ!
基本的に映画の配給会社と映画館は協力関係にありますから。
そこを曲げてでも、上田市へ舞台挨拶に来ていただいたということには、
さすがに頭を下げないといかん気持ちになります。
いろんな地域おこしの方法があり、これもその一部ということです。
上田にとって「真田」と「十勇士」はそれぞれ切り離せないキーワードであり、
上田城では「おもてなし武将隊」として「十勇士」が活動しております。
他にも上田市には、「真田」と「十勇士」のオブジェやら土産がたくさんございます。
あるものを有効に使い、地域を盛り上げていく姿勢は見習いたいと思いますね。
映画の内容?
それは自分の目で確かめてください。
面白い、面白くないに関係なく、映画も地域もそれぞれなわけですから。
ワインで始める秋 『ワインフェスタ in 丸子 ~ワインでつなぐ友好都市~』
上田城合戦も終わっちゃったし、今後の上田の活躍はどうなってくるのか!
さて、やっと家にテレビを繋げたことに喜びを隠せないわけですが、
またもやイベントの季節です。
長野の味覚でいえば、むしろこの秋こそがメインといえるかもしれませんね。
はい。
以前、僕が無い知恵を絞りながら作成しました、ワインフェスのチラシでございます。
正直、作っているときは考えていませんでしたが、チラシとして、挙句にはポスターにまでされ、自治センターやら役所や商店に張り出されるとは。お見苦しいものをお見せしている気分でなんとも言えない気恥ずかしさを感じます。
まあ、チラシを作るための苦労話より、ちゃんとイベントの話をしましょう。
9月17日(土)15:00~19:00
『ワインフェスタ in 丸子 ~ワインでつなぐ友好都市~』
会場:丸子文化会館(セレスホール)
詳しい場所は、ググれ! あ、すいません。ググっていただけますと幸いです。ごめんなさい。
やはり長野といえばワイン!
そして、以前にも紹介いたしましたが、
上田市丸子地区には「椀子ヴィンヤード」というブランドワインの農場があるのです!
チラシをご確認いただければお分かりかと思うのですが、
椀子ヴィンヤードのワインにはそれぞれ分かりやすく「椀子」と文字が入れられていますね。一目でそのブランドであることが分かるのは、車でも時計でも重要なことでしょう。
日本ワインであることをイメージさせる、筆の漢字であることがまたいいですね!
(高級感のあるボトル。中でもOMNISというワインは最高においしく、最高に高い)
そして今回チラシに使わせていただいたもう一つのブランド、つまり左側の5本のワインですね。
これは上田の隣にある東御市の「マンズワイン」というワインです。
(写真はマンズワイン公式HPより)
ワインに詳しくはないですが、クラシックな感じのボトルは高級感が漂いますね。
今回のワインフェスは、ワインで地域をつなぐということが題材だったため、隣の市であるマンズワインさん、そしてアメリカの友好都市であるブルームフィールドと手を組んだわけです。
これらのワインも椀子ヴィンヤードに負けず劣らずの素晴らしいワインでございます。ただ僕は飲んだことがありませんので、参加される方には、ぜひともこの機会に確かめていただきたいですね!
ちなみに、個人の感想を言わせていただきますと、
これは最高におすすめです! さわやかな味わいが、僕みたいなワイン初心者でもおいしく感じられる良いワイン! ただ今回のワインフェアに出るかどうか、残念ながらわかりません。
今回ワインフェスには、僕もスタッフとして参加しています。
もしロゼワインがありましたら、きっとその辺をうろついていることだと思います。
興味を持っていただけましたら、ぜひご参加ください。
その他、たくさんのワインとお料理をご用意しておりますので。
では。
鹿教湯に住むってこと その3
『君の名は』
面白いですねー。周り皆、カップルだらけですけど。
僕もあんな素敵な恋愛がしたいものです。
「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!」
あ、ごめん。
うち、君の町と同じくらい田舎だわ。
本音はさておき、更新が遅れて申し訳ございません。
1週間ほど、大阪やら名古屋やら、富山、石川と狭い範囲でグルグルと回っていたものですから。もちろん仕事ですよ。
まだ来て2カ月だというのに、気づけば鹿教湯が恋しくなるほど溶け込んできたようです。
住むってこと(どうした、どうしているか)
初めての土地。初めて会う人。初めてのルール。
最初は出会いの連続でした。
あれ? スーパーがないよ?
燃えるごみは月・木で。
あの人が斎藤さんで、あの人が斎藤さん。そしてあの人が斎藤さん。
覚えらんねぇ。特に最後のは、マジにわかんねぇ。
※鹿教湯周辺は斎藤さんがとにかく多い
それでも生活するには、それらをすべて覚える必要があります。
市の上司も、そこら辺は理解していて下さり、
最初の仕事は地域の方々に挨拶し、イベントに参加する程度でした。
ありがたいことに、「地域おこし協力隊」という肩書は珍しく映るらしく、
また、関西人、25歳の値札を下げていたので、
わりと地域の方のほうから話しかけていただき、早く打ち解けることができました。
野菜 大富豪
鹿教湯に限ったことではないですが、こちらの方々は多くの人が家庭に畑を持っています。
育てるものは、ピーマン、トマト、ブドウにホオズキ(食用)、蜂蜜のような加工品などそれぞれで、中には町の直売所である「あさつゆ」に出品されるものもあります。
畑によって差はありますが、これがまた大きく、おいしい。しかも安い!
(あさつゆは普段丸子の中心にありますが、日曜日だけ鹿教湯に市場を開いてくれます)
(ナガノパープルは種なしで皮ごと食べられる! デザートの強い味方だ!)
大阪のスーパーで200円以上のものが、こちらでは100円、しかもサイズも量も倍。
なんてことが結構あります。
これはかなりのカルチャーショックでした。
(白いカボチャ。めちゃくちゃ大きく、そして硬い)
さらにうれしいことに、僕は一緒に働かせていただいている方より、大量に野菜をいただくこともあります。
箱いっぱいの茄子とキュウリとトマトとジャガイモと。
前の仕事の初任給よりもテンションが上がります。
調理器具をそろえた今、毎日どんな料理に使うか夜が楽しみという幸せがありますね。
(キュウリは日持ちしないので、けちけちしません)
(野菜カレーは基本)
(先ほどのカボチャ。普通のカボチャより質感があるマッシュになります)
(パンをくりぬき、かぼちゃと卵とベーコンを詰めます)
簿給な僕ですが、地域の方々との交流を通じて、食費をかなり抑えれるため、なんとかやっていけるわけです。
歩けば当たる、話しすぎるとボロが出る
鹿教湯に知人が増えてきて、前に住んでいたところと一番変わったなぁー、と思うところが、「人と話す機会の多さ」です。
何せ鹿教湯は上田市の端っこに位置する、松本への道を少し曲がった僻地です。
しかも旅館が多く、商店も温泉街中心地に密集するわけですから、歩けば誰かに声をかけられることもあるわけです。
「最近どう?」
「こっちには慣れた?」
何の変哲もない日常会話ですが、大きな町の住宅街ではこういう機会もめったにありません。
そこから仕事の話や、飲みの約束をするわけですが、地元トークでは敵うはずがありませんので、聞き役が基本です。
地域の活性化というのは、いまいち具体的でなく、何をすればいいか分かりませんが、僕のようなよそ者が、地域の人と楽しく将来について語り合えるというのは、
町が元気になろうとしているってことじゃないでしょうか?
仕事と私生活は切り分けない。
仕事と私生活をはっきりさせて、スムーズに仕事ができる人がいます。
僕はこの仕事観にシンプルにかっこよさを感じます。
仕事の手際良く終わらせて、家に帰ればキチンと家族を大切にする。
「できる男」の見本と言える生活ですが、残念ながら今の僕にはどうも不向きな価値観なようです。
なぜならば、僕の仕事はとにかく多彩で、
会議室で打ち合わせをしている日もあれば、飲み屋で自由に討論することもあり、
お祭りの司会者をしていたら、気づけば屋台を回ったり手伝ったりしていることもあるわけで、
「あれ? 普通に遊んでるけど、これ仕事?」
なんてこと考えながら、今も昼間からブログを書いてるわけです。
考えてみると、仕事と私生活の切り分けは、生活する上では大切で精神的にも豊かなやり方な気がしますが、それはあくまで個人のタイムテーブルなわけで、
誰かと一緒に行動するには、なかなか融通の効かないものかもしれません。
もちろん、それも踏まえて時間の割り振りをできる人もいますが、
その型だけ真似して、逆にやることが制限されるのでは、ちょっと退屈な生き方な気がしますね。
まあ、僕のように混在してしまうのも、どうかと思いますが、
「地域おこし協力隊」「鹿教湯」の二束のわらじは、
それぞれサイズも同じで、結構デザインも気に入っているんです。
長々と失礼いたしました。
僕は鹿教湯で暮らすという選択をいたしましたが、
その気持ちも、また変わっていくと思いますし、
読んでいただいた方はまた別の価値観を求めていらっしゃるかと思います。
都会、田舎、仕事、家族。
いろんなものを求めて、あなたのよりよい場所が見つかりますよう願っております。
それでは最後に、
「来世はシンプルにイケメン男子にしてくださーい! 」
では!
鹿教湯に住むってこと その2
9月になって入れ替わるように急に冷えてきました。
夜は完全に秋ですね。
こたつ用の布団やら、ストーブなど早めに購入する目途をたてた方がいいかもしれません。
25の男、田舎へ(だれが)
前回の予告通り「だれが」、つまり僕の説明をさせていただきます。
ただの自己紹介とも言えますので、興味がなければ読み飛ばしてください。
さて、再確認としまして、僕は全国各地で募集されている、
「地域おこし協力隊」であり、「上田市の丸子地区」を担当しています。
住んでいる場所が、丸子の端っこ「鹿教湯温泉」。
着任したのは、今年の7月1日からの新米です。
前回の記事を読んでいただいた方は、ご承知いただいているとは思いますが、
丸子、とくに鹿教湯は田舎です。
少なくとも、大阪の会社に電車10分で行ける環境に住んでいた僕にとっては、完全に未開の地。
そんなもんだから、鹿教湯の皆さんからは、
「何で来たの?」
うーん。
文字だけだと愕然とする言葉ですね。
この言葉を聞かされるたび、
自分がなぜ上田市を選んだか、そもそもなぜ地域おこし協力隊に参加したのか、
深く考え振り返ることができます。
なぜ上田市か?
僕は地域おこし協力隊に就職する際、募集しているほぼ全国の地区を調べました。
中には実際に行ってみて確認したものもあります。
そしていくつか候補を絞っていきました。
・歴史的シンボルがある。
・そこまで交通の便が悪くない。
・すでに地域おこし協力隊が着任しており、業務内容がはっきりしている。
それでも、最後は3つ候補が残ったのですが、あとは完全に直感ですね。
上田市に決めました。
結果、人も気候にも恵まれた良い環境で働かせていただいております。
住んでみないと、内情は分からんもんです。
地域おこし協力隊
そもそもこの地域おこし協力隊ってなんやねん、って話ですよね。
実は国(総務省)の事業として勧められている、割とキチンとした職なんですよ。
非正規の公務員になると言えば簡単でしょうか。
仕事の内容は、その名が表すとおり。
人口が少なくなったり、高齢化が進んでいたりする地域で農業、観光、福祉、教育、伝統工業・行事などに協力し、発展と掘り下げを行う、
まさに「地域」を「興す」「協力隊」なわけです。
そんな立場にありますので、家賃やら車やらに補助(タダ)があり、
業務も自分だけのタイムスケジュールを持つことができる等、
かなり生活に寄った職と言えます。
おまけに任期は3年程度。
次を考えるには十分な時間かと思います。
もちろん活動内容、自由度は自治体によって異なりますが、
なかなか魅力的な職ではありませんか。
まあ実情は、とにかく一人でも多く地域に人材を増やしたい。
あわよくば成功してもらいたい、といったところかもしれません。
(ネットでも成功例、失敗例が同じくらい上がっています。
中には、「騙されるな!」なんてのも)
25歳
僕は転職して、地域おこし協力隊の職につきました。
広告代理店営業。25歳。
社会的に新人としか言えない肩書きです。
正直僕も転職は早いと考えました。
ただ30歳までは後5年。
このまま広告代理店続けて、嫌々営業のスキルを磨いて中年になる。
忙しくてまともな休みも取れず金だけ稼ぐ生活。
楽しいもんなのかなぁ。
20代の間に、もっといろんな事やりたいよなぁ。
と考えていたところに、任期は3年で、時間の自由がきく職が降ってきたのです。
一人暮らしもしたことがない、車の運転もペーパーな僕にとっては、
すべてが逆転するセンセーショナルな出会いでした。
そして出会いとほぼ同時に転職活動に移り、上田に決めました。
たとえ3年たっても、まだ30まで2年あるわけですから。
大阪から長野へ
東京からのほうが「都会から田舎に移り、心の輝きを取り戻すサクセスストーリー」の題材として良いでしょうか?
まあ贅沢は言えませんし、そんなに心は荒んでませんし、
そもそも小説を書くわけでもない訳ですから、どうでもいいことです。
さて、やはり都会からの移動というと生活は一変しました。
車を使わなくちゃ碌な買い物もできない。
遊び場もない。
虫多い。
他に挙げれば、不便な点は数え切れませんが、僕にとってはあまり関係ないことでした。なにせ自分の生活を変えるために上田に来たのですから、
文句を言うわけにはいかないので。
それでも、最初のうちは何をそろえればいいのか? どこへ行けばいいのか?
車の運転の仕方? 水道、電気、ガス、保険。炊事、洗濯、部屋掃除とあれこれ問題が降ってきて戸惑いました。
田舎に暮らす不便というより、初めての一人暮らしの問題ですけどね。
そして、上田・鹿教湯に来てもっともよかった点は、
人が多すぎない、というところです。
町として静かすぎるのは問題ですが、住む場所でいうのならば、東京のようにそこまで町がうるさい必要はありません。
そして鹿教湯というくくりで見れば、範囲が狭いので、人を知る機会が増えるということが利点です。
この人を知るというのは、「知りあう」ということではなく「どんな人物なのか」ということを見極める事ができるということです。
都会でも仕事場などの狭いくくりであれば可能なことですが、
同じ町に住む人間同士、相手がどんな人物かを理解するのは、都会ではまず機会がないでしょう。
例えば、この文章を読んでいるあなたは、
家の隣四方すべての隣人を思いだせるでしょうか?
まあ、今の僕の家はアパートの角なので、簡単なんですけどね。
さて、結局自己紹介だけで終わってしまいました。
次回は、そんな僕が上田・鹿教湯で「どうしているか」。
何ができて、何をしてもらえるかの部分を書きたいと思います。
では、また!