チョコレートなんか溶かしてやる!! 燃える武石ともしび博物館!!
2月14日。
1年365日。増えることはあっても減ることはないので、この2月14日は望む望まないに関わらず、1年に1回必ずやってきます。
毎年、日本中の男子がそわそわしていますね。
噂では、
「ふんどし」と「ネクタイ」をしめた日本男子が、
「煮干し」をめぐり「うまい棒」早食いに挑んだと聞いたのですが、
本当でしょうか?
・・・・・・。
世の中にはチョコレート以外の記念日もあるということなのです……。
チョコレートをもらえない人たちの気持ちも考えてあげるのです……。
これを機に覚えておきましょう。
まあ鹿教湯温泉では、そもそも絶対数において女の子(と世間一般的に呼ばれる年齢の女の人)が足りていないので、もらえる可能性はもはや天文学的確率なのですが。
ですので、このブログも普段通り平常運転でいつもどおりの観光振興について書いていきます。
うん、バレンタインなんてなかった。
バレンタインなんてなかった。
武石ともしび博物館
ふー、燃えた燃えた。
やっぱり冬は、電気よりも炎に限るなー。
てなわけで、ほんの少し丸子を飛び越えまして、丸子の隣町である『武石地区』にある『武石ともしび博物館』についてご紹介しましょう。
隣町ではありますが、僕と同じ上田の地域おこし協力隊も派遣されてますので、まあセーフってことで。
さて、ともしび博物館は名前の通り、「灯火」を使った照明器具を保管してる博物館です。
つまり電気製品ではない、「火」を使ったものですね。
実は今回、このともしび博物館にお邪魔させていただいたのには理由がありまして、
鹿教湯温泉で『手持ちの篝火』を作ってみたいと思い立ったからです。
手持ちの篝火っていうのは、
こういった手で持って徘徊できる、「和」っぽい照明道具イメージして下さい。
こんな感じの手持ち照明を、各旅館やホテルに設置して、夜に出歩く観光客の方々に配りたいと思っているんです。
しかし、手持ちができるそういった照明器具をネットで調べど、人に聞けど、
灯ろう! 行灯! ぼんぼり! 燭台!
etc…。
名前安定してねぇ!!!
と、企画書を書くのも困ってしまいそうなハードルがあったので、いきなり僕のこの計画は座礁してしまいました。
だって、種類が違うから見積もりも禄に作れないんだぞ。
いったい、どうしようか?
こんな初歩的な知識から教えてくれるような都合のいいものが……
あった!
そうだ!!
ともしび博物館行こう!!
てなわけで、武石の地域おこし協力隊の方に取り持っていただき、本来は冬季休業中なのですが、研修ということで特別に博物館に入れていただけたのです。
(こういう時、公務員って立場はありがたいですねぇ)
上の方に貼った写真を見ていただければわかりますが、施設は細かいのを除くと、
「伝承館」「展示館」「体験館」の3つ。
写真:武石ともしび博物館 | しあわせ信州アルクマファンクラブ
「伝承館」は昔の農家・商家を再現し、暮らしの中で灯火がどのように使われていたのかが分かるフロアです。
こういった復元された家屋のセットは博物館では珍しくないですけど、灯火に注目したことはなかったですね。
心を澄まして、灯火に目を寄せて、時代劇とかで悪巧みをしている人達がぼんやりと見えてきませんか?
もし見えたら、誰にも言わずに病院へ行こう。
「展示館」は、はるか昔のころから近代まで使われていた照明器具を展示しているフロア。というか照明器具の種類ってこんなにあるんですね。
行燈を見ると妖怪思い出します。青行燈とかろくろ首とか。(※1)
このフロアは今回来させていただいた中で、一番勉強になりました。
例えば提灯の蛇腹は地面に置くとたたまれてしまうので、岡っ引きの人が使うやつは支えがあったとか、手持ちの行燈は下方向に光がいかないとか。
「提灯」にしても「行燈」にしても用途が違うから使い分けられていたんですね。
鹿教湯温泉で使用するならばどれだろうと、考えが広がります。
最後に「体験館」
今回僕は利用しませんでしたが、普段こちらでは「火打ち石で火おこし体験」や「手持ち灯台作り」などの体験イベントを行っているそうです。
値段もリーズナブルなので、思い出作りにはちょうどいいかもしれませんね。
ひと通り周回し、アイデアもいろいろ湧いてきた所で館長さんにご相談。
というか、ぶっちゃけていうと雑談。
博物館にある手作りの灯台を見せてもらいながら、かなり無頓着にいろいろと質問させていただいたんですが、さすがプロ!
僕の不躾な質問に、非常に丁寧に、かつ面白い灯火関してのトリビアを教えてもらいました。
例)・ろうそくの紐は19世紀のころのフランスで特許が取られている。
・ぼんぼりの語源ははんなり。使用するのはろうそくで、当事「ろう」は高級品だったので自然とぼんぼりは地位の高い人が持つ照明器具だった。
・ろうそくが燃えるメカニズムは、気化した「ろう」が燃料となって炎を燃やす。
あと初めて生の「カンテラ」を見させてもらいました!
ゼルダの伝説をやっていた身としては、懐かしくもどこか危険なアイテムに見えてしまいます。
お忙しいところ、本当にありがとうございました。
ちなみにこのともしび博物館は立派な日本庭園があり、普段開放しているので、灯火をみた後はのんびり散歩するのもいいかもしれません。
僕も歩こうと思いましたが、この日は池の水が凍っていてその上に雪が積もっていたので、どこからどこまでが池なのか分からず、おっかなびっくり歩いていました。
また、こちらの灯火博物館でも鹿教湯温泉とよく似た「アイスキャンドル」のイベントをやっているので、こちらもおすすめですよ!!
と、研修のつもりが、どうもはしゃいでしまった気分が拭えない今回の見学。
でも、今後の鹿教湯の観光を照らす1つの明かりになったのではないでしょうか!
ともしびだけに!
ともしびだけに!
注釈のコーナー
※1青行燈
百物語(怖い話100連発)に登場する妖怪。百物語をする時は行燈に青い紙を貼っていたのが名前の由来とも。
最後の100話目を語ると現れる大ボスみたいなイメージだけど、
100話も話続かないし、そもそも現れることが分かっているなら99話で止めればいいし、実際出てきてもわりと返り討ちに会うことの多いという、オチ担当の中々不憫なやつである。
ろくろ首
語るまでもないほどの超メジャーな妖怪。「女の妖怪といえば?」という雪女と知名度トップ争いが続いている。
非常に文化に根付いた伝承が多く、遊女が夜な夜な首を伸ばして行燈の油を舐めていたという噂があったとか。ビジュアルが強烈だけど、基本的には温厚なので、見かけたら外見で判断せず「そんなこともあるか」と思ってスルーしよう。
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