毎年いつも「今年日本で初めてスキップに失敗する人」になろうとする人の話
時計の針が傾くたびに、今年の終りが近づいてきます。
私は年越し年始めというものを、1年でもっとも貴重なものだと昔から考えていました。
確かにクリスマスや、誕生日はプレゼントを貰えてすごくハッピーな日であることは間違いないのですが、
1年が終わるという空虚な瞬間、そしてまたたく間にすでに次の年がやってくる。
この1年が移り変わる瞬間は、たとえコンマレベルで測れる測定器でも、時間を止める能力があったとしても捉えることができない。それは電気のスイッチよりも早い。
しかしその瞬間に2018年は終わり、2019年が誕生する。
皆いままで1年間、2018年を使ってきたのに、さも当然のように2019年を使うようになります。
2018年のヒットソングは、どれだけ頑張っても2019年の大賞には選ばれません。
サンタクロースは毎年やってくるのに、去年の干支を覚えている人は何人いるでしょう。
まるで初めからなかったかのように、去年は終わり、今年は始まります。
スイッチのオンオフではなく、次のものへの続くリレー。
むしろ新しい世界の誕生みたいなもの。
そんなふうに考えると、なんとなく恐ろしいものに感じますね。
だからこそこんなふうに、ブログを書いて記憶と記録を残すのかもしれません。
2018年は、今日の24時の時点で、過去にしか存在しなくなるのですから。
今年を振り返って
こんなセンチメンタルな気分になるのは、やはりこの2018年という年が、私にとって忘れられない激動の1年だったからでしょうか?
といっても、冬になれば「去年より寒い」と毎年言うように、
この時期になると毎年「去年よりもすごい1年だった」と言っている気がします。
とはいえやはり仕事面での変化は、私の生活に濃いエッセンスを与えました。
鹿教湯温泉へのボードゲームの提案
語るまでもなく、私の地域おこし協力隊としての仕事の軸となり、そして私の鹿教湯温泉でのキャラまで決定されてしまった事柄です。
結果的に1年間にやってきたことは、ほとんどこの仕事だったような気がします。
思えば今年の2月頃、イベントも特になく、ブログに書くこともなかった時に、ネタになればいいかな、とちょっとした思いつきで始めたことでした。
あくまで個人の趣味。
地域に貢献する協力隊として、ただ自分の知っている遊びを提供するだけ。
そんな遊びがいつのまにか企画となり、気づけば鹿教湯温泉に常設する
『ボードゲームレンタルサービス』とかいう、やたら仰々しいものにまで成長し、挙句の果てには『オリジナルボードゲーム』まで作成するというのです。
「水を得た魚のようだ」と地域の方にはよく言われ、
「私といえばボードゲームだ」と大それたイメージをいただいたものです。
しかし、私はあくまで「ボードゲームは一つの手段」と割り切って考えています。
これはこの企画を始めてから今まで変わりません。
それは地域おこし協力隊としてとりあえず、あと1年が終わるまでやり通す仕事をしてみよう。
そしてその姿を見て鹿教湯温泉の方たちが、
自分の持っているプランを声高らかに言える空気を作ろうという、
猪突猛進的な、いわゆる伊達と酔狂で、1年間を走り抜いたわけです。
先程の皆様から頂いた評価に、田中芳樹の小説の登場人物みたく、格好つけて訂正を加えるならば、
「水を得た魚だとしても、その水はたっぷりの酒だった」
といったところでしょうか。
多くの方に迷惑をかけつつも、1年で私の武器とも言える、
「ボードゲーム」というジャンルを鹿教湯で成長させ、浸透できたことを
地域の皆様方に感謝いたします。
イラスト関係
これまた趣味が勝手に飛び火して、いつの間にか仕事にまでなっていたという。
というかこれに関しては未だに自分でも意外というか、はっきり言って自信がないのです。
あくまで趣味であり、ツイッターやFacebookにも下手くそだなぁ、と思いつつ上げているのですが、それは昔母親とかに描けた絵を見せたくなる衝動と同じこと。
上手いと言ってもらえるのは、この上なく嬉しいですし、もっと上を目指そうと思うのですが、「仕事として賃金を貰うもの」と考えると、
正直少し気後れしてしまいます。
私より遥かに絵の上手い人はまさに星の数ほどいますし、そんな人達を差し置いて私なんかがイラストの仕事を受けていいのだろうか?
そう考えて一時期、妙に緊張して筆を握る時期がありました。
しかし考えてみれば、
フランス料理の一流シェフが出す料理とマクドナルドのハンバーガーは、確かに商品の価値は違うけれど、お腹を満たす上では変わりない。
むしろたまにハンバーガーは食べたくなるじゃないか!
という、なんとも後ろ向きなポジティブシンキングで、
「下手ならば下手で良い」「今の下手な状態の絵を必要としている人もいる」
と自分勝手に都合よく解釈し、仕事を引き受けました。
ありがたいことに、このおかげでいらぬ自信をつけたようで、
今日も今日とて恥ずかしげもなく自分の描いたイラストをツイッターやらFacebookに投稿し、
ついにはオリジナルボードゲームのデザインまでやってやろう、という心境に経ったのです。
(最後の一行は想像してみてね!)
私は今年一年の思いをすべて吐き出しました。
これでまた来年も、去年のことを振り返ることができるでしょう。
部屋の掃除は終わりましたか? 年始に買い物に出ないよう、食品の備蓄は十分ですか? 冬休みの宿題は終わった?
OK?
なら良し!!
それでは皆さん、良いお年しを!!