「君のそばにいるよ」"I'm in your soba" 鹿教湯温泉で楽しむお蕎麦屋さん特集!!
早速ではありますが、
ずいぶん前回の更新から空いてしまったことを、深くお詫び申し上げます。
私の地域おこし協力隊としての任期も残すところあと一ヶ月になり、
悲しいことですが、いままでどおりの業務以外に、広げた風呂敷をたたみはじめなくてはいけません。
その他にもイベント対応や事務的な引き継ぎ作業があり、さらに風邪をぶり返してしまったせいで、何やかんやと先延ばしになってしまいました。
誠におそまつな話で申し訳ない。
観光といえば
とはいえ残された期間、できる限り地域おこしとして仕事をまっとうしなくてはいけません。
しかし6月はイベントも少なく、夏前ということで行楽シーズンからも少し外れている。
今まで、鰹節をなるべく小さく削り出すように、
丸子と鹿教湯温泉の観光情報を小出しにしてなんとか食いつないできましたが、流石にそろそろ限界を感じてきた…。
ということで、考えを丸子という地域ではなく、長野という範囲で考えてみることにしました。
長野県に観光に来られるお客さんは、一体何を求めて観光に来るんだろう?
うーん、観光名所を挙げていく、どんどんこちらの手札が悲しいものに見えてきます。
ここは一つテーマを絞って考えたほうがいいでしょう。
観光客が名所に訪れる。
その時に必ず何をするだろうか?
「写真を撮る!」
「スキー」
「自分探しを少々…」
「宿でゆっくりします」
「子供と一緒に川遊びしたい!」
「会社の人達にお土産を買っていきます」
「地域の人と触れ合う」
「お祭りとか参加したいですね」
「その土地の歴史を勉強する」
「ドライブしてるだけで楽しいよ」
…うん、食事ですね!
はい。
実際、「食」は観光の花形であるとも言えます。
というのも、「食」は人間が生きる上で当然欲するものでありますから、
自分の家だろうと観光地だろうとお腹は減るわけです。
そして観光地にいるならば、よほどのケチでない限り、
「せっかくこんなところまで来たのだから…」とその土地特有の食べ物を探すのは当然。
宿泊が宿であろうと、車の中であろうと、野宿であろうと、
腹が減っては戦はできないのです。
そして長野を代表する、食といえばもちろん!
「寒天うどん」
「カツラーメン」
「お煮かけそば」
「馬か丼」
「イナゴ」
「ソースカツ丼」
「おたぐり」
蕎麦だろ!
なんでそんなB級グルメとか郷土料理ばっかり言うんだよ!
あとイナゴって言ったやつは、本当に食えよ。お残しは許さんぞ。
とまあ、茶番を挟みつつ本題に入ったわけですが、
長野県といえば、やっぱり「信州そば」は外せないんじゃないでしょうか?
もちろん「おやき」や「野沢菜」など他にも代表的な食べ物はたくさんありますが、
主食で考えるとやっぱり蕎麦という料理は強いと思います。
というわけでございまして、
今回は、
みつわや(鹿教湯温泉交流センターから徒歩3分)
鹿教湯温泉内にある一軒の日本家屋。
こちらが「みつわや」さんです。
店内は完全に田舎のおばあちゃんの家って感じで、この時期は非常に涼しくてよろしい。
日本は夏向けの建築方式だったので、暑さを抑える工夫が日本家屋にはあるそうですね。
畳にテーブルが置かれてる感じが、実にジャパン。
みつわやは、そんな少年の頃を思い出させてくれるノスタルジックさをもった蕎麦屋です。
店員はおじいさんとその奥さん二人だけで、
メニューは基本的に蕎麦一択。
そばの種類が豊富で、どの蕎麦を食べればいいか迷うところです。
人員的な問題もあり、前もっての予約がない限り、
そば粉がなくなり次第打ち止めになってしまうそうで、
実は結構食べる難易度が高い隠れた名店であります。
自家製の手打ち蕎麦はコシがよく、
蕎麦の表面が微妙に荒目なので、そばつゆをよく絡め取ってくれます。
(食べているとそばつゆがあっという間に無くなってしまうほど!)
みつわやさんの蕎麦はいわゆる「十割蕎麦」。
色んな種類を見て迷うわけで、一体それぞれにどんな違いがあるのか奥さんに聞いてみると、奥さんが使用されているそば粉を見せてくださいました。
うーんこれは、違いわからん…。
まあ言うてもそば粉だからなぁ。
食べてみないことには違いがわからんということか。
※一言そば
十割蕎麦とは蕎麦に使う粉の配合率を表しており、使う粉が全てそば粉のものを指す。
そのため一般的に流通している「二八蕎麦」は小麦粉2:そば粉8のものを言う。
色んな粉をすべて一割ずつ混ぜまくれば「一一一一一一一一一一蕎麦」という冗談みたいな名前になるんでしょうか。
蕎麦処 辰巳屋 (鹿教湯温泉交流センターから徒歩1分)
鹿教湯温泉の中でもっとも入りやすいお蕎麦屋さんを紹介するならば、
この「辰巳屋」さんです。
蕎麦屋ですが非常に多彩な定食料理や、ラーメンやお酒も提供しており、
非常に広い座敷の席もありますので、
蕎麦屋というよりは定食屋と言ったほうが分かりやすいかと思います。
個人的には鹿教湯温泉の中で一番利用しているお店かもしれません。
というのも、こちらの辰巳屋さんはお昼は出前を行っており、
私が働いている交流センターでよく注文させていただいているんですよね。
(机周り汚くてすみません)
さらに夜も居酒屋ほどではありませんが、長めに営業しており、食事をすることができます。
最近では宿も、素泊まりプランが増えてきておりますので、こういった町の中にある飲食店は非常に高い需要があるのではないでしょうか?
さて肝心の蕎麦ですが、今回はノーマルにもりそばを食べることにしました。
シンプルながらコシもあり、ツルツルとスムーズに口に入ってきます。
暑い日にはやっぱり冷たいお蕎麦を食べたくなりますね。
良も比較的多めで、けっこう食べごたえがありました。
家族で来たなら、それぞれ定食を頼んだあとに、
一つだけ蕎麦を頼んで、みんなで分け合うのもいいかもしれません。
テレビもあるので、友人や家族連れで入れる、フランクなお蕎麦屋さんといったところでしょうか。
※一言そば
日本食を代表する料理「うどん」「そば」は海外でも「Udon」「Soba」と呼ばれています。
ですが原材料の「そばの実」は「buckwheat」という呼び方になり「ブナの実に似た小麦」といった感じの英語になります。
「君のそばにいるよ」という言葉を"I'm in your soba"と訳したのは、
学生時代の俺です。
十割蕎麦 奈賀井
最後に紹介させていただくお店はこちら、「十割蕎麦 奈賀井」さんです!
こちらは今までのお蕎麦屋さんと違い、鹿教湯温泉から少しだけ離れ、
鹿教湯の入り口から車で1~2分くらい行った国道の脇にお店を構えています。
(この看板が目印)
そのため、鹿教湯温泉から歩いていくにはちょっとだけ時間がかかってしまいますが、その代りに国道から直接入れるので、
鹿教湯温泉に入る前、または帰る際にふらっと立ち寄るには良い立地と言えるでしょう。
店内は古民家を改装した小奇麗な内装で、日本の料理屋らしい座敷の席と、テーブル席で分かれています。
雰囲気は、先程紹介した「みつわや」のアットホームさと「辰巳屋」の食堂感の
ちょうど中間くらいと思っていただければ幸いです。
非常にこだわりの強いお蕎麦屋さんで、
特にこだわりの強いお勧めそばは少々お値段は高めですが、
その他のメニューも豊富なので、決してすべてのお値段が高いわけではありません。
それにこだわりが強い、ということはそれだけ他のお店と違う味わいが期待できるということです。
さっそくオススメの「発芽田舎そば」を頼んでみましょう!
大きなお椀型の容器に入れられた「発芽田舎そば」
見た目のシンプルさと無駄のない佇まいが、非常に品の良さを感じさせます。
発芽玄米など、発芽した穀物は非常に栄養分が豊富であると同時に高価であり、
味に癖があると一般的によく知られています。
そのためそれを美味しい料理にするには、通常の方法よりも手間がかかるのは当然。
非常に香り高く、深い味わいが口の中に広がります。
奈賀井さんではその他多くの種類のそばを取り扱っていますが、
2つ、3っつの味を食べ比べるセットがあったり、
炭そばという真っ黒なお蕎麦を提供していたりと、
食べるだけでなく、見て、知って楽しいお蕎麦を満喫できるお店になています。
長野に来て色んなお蕎麦を試したい、という方にはオススメできますね!
※一言そば
大河ドラマ「真田丸」で主人公の幸村が九度山にいた時、蕎麦がきを売っているシーンが有りました。
蕎麦がきの歴史は蕎麦よりも古く、「蕎麦切り」という麺類そばの元祖が1574年に誕生したのに比べ、鎌倉の頃には食べられていたようです。
ゲームで例えるならば「メタルギア」に対する「メタルギア・ソリッド」みたいなもんです。
実際私も店舗に赴いて取材しているわけですが、蕎麦と一言でいっても種類に作り方、お店の雰囲気と、それぞれ個性豊かです。
長野県=お蕎麦 という昔ながらのブランドイメージを知っていて、
せっかく長野までお蕎麦を食べに来てくださった方には、できるだけ美味しいお蕎麦を食べていただきたいところ。
ぜひ、鹿教湯温泉で美味しいお蕎麦を食べて、
長野県を体全体で感じてほしいですね!
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