地域向け謎解きゲームの作り方。鹿教湯温泉謎解きウォーク
さてさて、残り2週間。
机周りがどんどん片付いていくのが分かります。
というか、いらないものは事前にもっと捨ててしまえばよかったと思いました。
3年間、いつか使うだろうと思って取っていたもののなんと多いこと!
そして見つかる、なくしていたと思っていた筆記用具や書類の数々。
日頃から整理整頓を心がけていれば、こんな悲しい再会もしなくて済んだのです。
私の前の職場でも同じように片付けができない人はたくさんいました。
ひどい人では、机の側面に過去何十年という書類が山積みにされ、城壁を築いていらっしゃる猛者もいました。
しかしその人も、やめる時はすべての書類をシュレッダーにかけ、パンフレットをドラム缶で焼いていたので、まさしく紙でできたハリボテだったわけです。
「仕事机は散らかっている方がいい」と豪語する芸術家基質の方々がいらっしゃいますが、周りに迷惑のかからない範疇でお願いしたいものです。
さてさて、
片付けるのは何も書類だけではありません。
私は仕事は早めに終わらたいと常日頃から考えていますし、実際そのために努力しているのですが、
打ち合わせや、会議が必要なものはどうしても時間を他人に依存してしまう。
更に私としても、最後まで地域おこしという自由な仕事を楽しみたいという未練があったりする。
おかげで仕事納めとなる来週に、一日残らず予定が入ってしまっているという、
スケジュール管理能力に乏しい一週間となってしまいました。
とはいえ、最後まで責任をもって仕事ができるというのはありがたいことです。
カルピスを極限まで薄めるがごとく、私の地域おこし協力隊も仕事もギリギリまで鮮度を保ったまま、請け負った仕事を片付けたいと思います。
鹿教湯温泉 謎解きウォーク
以前からお話していた、鹿教湯温泉での街歩き型の謎解きゲームが、ついに完成一歩手前のところまでやってきました。
実は「謎解きゲーム」という文言は、街歩きイベントとしてはちょっと曖昧な表現なので、
「謎解きウォーク」と仮名で名付けさせていただきました。
こちらデザインはほぼ完成して、謎自体も出来上がっているのですが、
ゲームの性質上、内容物をみせてしまうとネタバレになってしまうのがつらいところ。
なので上のようなロゴでごまかすしか無いのです。
どうかご容赦ください。
1,街を使う難しさ
さて、こちらの謎解きを作っていて、一番思ったことが、
「街を利用する難しさ」です。
こういった街歩きタイプの謎解きで地域おこしをするならば、
街をなるべく広く使うということがテーマとなります。
それは謎を解きながら、街を周遊していただき、街をできるかぎり知ってもらうという目的があるからです。
そうなると散々今までやってきた、温泉街の地図とのにらめっこになるのですが、
これが私の作る「謎」と中々噛み合わない。
あともう少しこの施設が横にあれば、この謎が成立するのに!
せっかく思いついたアイデアだけど、街灯がここにあると分かりづらいなぁ。
ここに物を置きたいけど、動線が短くなるし権利関係で難しいみたい。
などなど。
街を利用するイベントというのは、今までやってきたボードゲームの制作やお祭りと違い、その地域の持っている魅力を伝えるための、
地域への理解が必要になってくるのです。
さらに街を歩くということは、本来謎解きにかかる時間に加え、移動する時間も考えなくてはいけないということになります。
人は遊び始める時は、自分の体力が無限大にあると思いがちです。
だからスケジュール帳にぎっしりと一日の予定を敷き詰めて、一日を全力で楽しもうとする。
しかし実際行動に起こしてみると、
最初のうちは久しぶりにあった友だちと会話も弾んでいるが、
お昼ごろには疲れが見え始め、途中で遊ぶのが面倒になり、
飲み会まで喫茶店で休むといった時間つぶしを始めるのです。
そこへ持ってきて、鹿教湯温泉は山にあるため道のアップダウンが厳しい。
適当な動線を組んでしまうと、参加者は全員喫茶店でチェックインの時間を待つことになるでしょう。
(まあそれはそれで地域活性化につながると言えますが)
街歩きも合わせて、だいたい2~3時間くらいに収まるのがちょうどよいかもしれませんね。
2,謎作り
作る「謎」自体も鹿教湯温泉らしさが無くてはいけません。
せっかく温泉街で謎解きしているのに、ゴールがコンビニだったらがっかりしますよね。
それ以前に、謎解きするのにSFの知識が必須になったり、
歴史に精通している人しか分からない答えのような、特定の人にしか分からない「謎」はダメです。
また、鹿教湯温泉のことを熟知している人にしかわからないような「謎」もよくない。
(そういった謎は、必ずヒントがキットの中に隠されています)
簡単に見つかる場所に置いてしまうと、謎を解く前に見つかってしまうなんてよくある話で、
そういったバランスを考えて、必ず誰でも解くことができる「謎」を考えなくてはいけないのが辛いところでした。
3,ストーリー
商業レベルの謎解きゲームは、
参加者が何かしらのキッカケで事件に巻き込まれ、謎を解かなくてはならない
といったストーリーのもと、ゲームを開始することが多いです。
これは、参加者がゲームの世界の一員になるという没入感と、目的をはっきりさせクリアへの意欲を与える効果があります。
そのストーリーは本当に様々で、
「落とした財布を探す」とか「投獄された監獄から逃げ出せ」とか「クリアしなければ地球は滅ぶ」といった物騒なものまで多種多様です。
当然、鹿教湯温泉で謎解きゲームをするのなら、
「宇宙船を爆破する」とか「凶悪な邪神の復活を阻止する」とかは避けたいところ。
そうやって鹿教湯温泉の雰囲気を守りながら悪戦苦闘した結果、
下の画像のような導入部分が出来上がりました。
あきらかに昔読んだホラー小説の影響を受けている文面です。
このあともストーリーが続き、なぜ謎解きをすることになるのか、という導入となるわけですが、それは製品版でご紹介できたらと思います。
こうやって、全く経験したことのない仕事をさせてもらえるのが
地域おこし協力隊の醍醐味であり、難しさと言えるでしょう。
残すところ、任期もあと2週間になってしまいました。
考えてみるといろいろな仕事をやってきたもんです。
そんなわけで、地域おこし協力隊としての活動報告を地域向けに行わなくてはならず、
来週、鹿教湯温泉交流センターにて私最初で最後の報告会を開催することになりました。
今だから言いますが、あんまり人前で喋るの好きじゃないんですけどね(笑)
最後まで地域おこし協力隊として、業務を楽しみたいと思います。
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